学級ファシリテーションを学んで
- あべさん
- 2021年3月13日
- 読了時間: 2分
大島先生からだいぶ前に貸していただいた『信頼ベースのクラスをつくる よくわかる学級ファシリテーション①-かかわりスキル編』を読んだ。
本書では,ファシリテーションの基本的な考え方として,「授業や学級経営のあらゆる場面で子どもたちの心の体力を温め,子どもの力を引き出しながら,教師と子どもが共にゴールを目指すこと」であると述べ,クラス目標をつくるまでの4月最初の1週間のアクティビティやファシリテーターのかかわりスキルが紹介されている構成となっていた。
本書を読んでいる中で私自身の学校支援フィールドワークの経験を思い出した。フィールドワークでは,社会科とプログラミング教育の授業を計16時間,実践させていただいたが,授業を構想・実践することで精一杯となっており,ファシリテーションの考え方を具現化できていなかった。自分の力量不足から授業実践時に観察者の大島先生から支援に入っていただき,何回も助けられた。自分の力量不足を痛感したが,最初はうまくいかないのが当然で,実践を行い,省察を繰り返す中で,次の方針や方策が見えてきて教師は成長していく。フィールドワークを通じて実践と省察を繰り返すことで,授業力は確実に向上したと思うし,学校現場に出る前にとてもよい経験ができたと考えている。
本書の中で,大島先生が子どもに伝えていたことや技,いただいた助言と類似している点がいくつかあった。例えば,授業開始時に学級が騒がしい場面で私は「静かにしてください」と繰り返し児童に伝えていたが,なかなか静かにならないし,私と子どもの関係性もよくならない。その時に大島先生が「静かをつくる」というアクティビティを目的とルール,やり方を子どもと共有した上で,行った。その結果,子どもたちは率先して静かになっていった。教師の働きかけ1つで子どもたちがこんなに変わり,温かい時間になるのかと思い知った場面であったと同時に,フィールドワークに行く前に本書を読んでおけばよかったと今更ながら後悔している。
その他にも,本書ではインストラクションのやり方や絵本の読み聞かせ,振り返りジャーナルなどの実践が紹介されており,学校現場に入ったら実践したと思う情報が満載であった。今後はいくつかのファシリテーションの技をゼミで試していきたい。もっとファシリテーションを学び,子どもが幸せな学校生活を送れるような学級づくりができる教師を目指したい。
文責:あべさん

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