7/1(水)全体ゼミ ICT&協同のアイデア ブレインストーミング
- j20195547m
- 2020年7月8日
- 読了時間: 5分
更新日:2021年2月24日

今回のゼミでは現場での実践を想定した「協同的な学び・ICTの具体的アイデア出し」を行いました。
ICT環境を必要に応じて有効に活用しつつ、「全員でいい思いができる」協同的な学びを実
現していくことが我々の目標です。
協同的な学びとICT活用の2点において、「導入編」と「実践編」を想定してみました。
▼<協同的な学び・導入編>
・「グループワーク」を授業の最初の数分間や学活のレクなどで継続的に取り入れる。
・「Talking tokens」を話し合い活動に取り入れる。
グループメンバーがトークン(たとえば、鉛筆)をもち発言する。
発言し終わったらテーブル中央にトークンを置く。
全員のトークンが中央に集まるまでは、2回目の発言権は与えられない。
Cooperative Learning in the Classroom(Wendy Jolliffe 2007)
・思考スキル(①Think-pair-share, ②Think-pair-square, ③Think-write-pair-compare)を活用する。
①:教師の質問について考え、ペア相手に伝え、互いにシェアする。
②:①の後、さらにグループでシェアする。
③:ペアでシェアする前に紙などに書き留める。シェアの前に思考整理&説明をいいものにするため。
Cooperative Learning in the Classroom(Wendy Jolliffe 2007)
▼<協同的な学び・実践編(10分程度のものを想定)>
・短時間版 生徒チーム学習「STAD」(スレイヴェン)を行う。
教師が学習内容に関する情報を伝え,その後,生徒をグループに分ける。
生徒はグループで問題の出し合いなどをして学習内容の習得を図る。
その後,個別にテストを受け,本人の以前の成績を基準としてどれほど進歩したかを測り,
それに基づいて得点を決める。その得点を集計し,最高点の集団は学級のニュースレターで発表する。
(杉江修治(2011)『協同学習入門』,ナカニシヤ出版,p34)。
・短時間の『学び合い』を行う。
(授業の終盤に1問か2問の問題を出して)ネームプレートなどを利用して,誰が出来て, 誰がまだ出来ていないかを子どもたちが分かるようにする。そして,「1人も見捨てない」ことを求める。答えを教卓に置いておき,そこで子どもは出来ているかどうかを確認する。
注意点として,学び合いが終わった後に指名はしないようにする。
(西川純(2017)『みんなで取り組む『学び合い』入門』,明治図書,p96~97)。
▼<協同的な学び・実践編(時間をかけるもの)>
・算数で協同学習を行う。
身近にある湖のおよその面積をいろいろな方法で求める協同学習。
各グループでタブレットを利用しながら、いろいろな方法で答えを導く。必ず自分たちなりの考え方で求めた面積まで発表する。
・ジグソー法を行う。
ジグソー法は、基本的に「ホームグループ」→「エキスパート活動」→「ジグソー活動」という3つのステップにそって行われる。
①ホームグループでは、教員が学習者を均等にいくつかのグループに分け、今回の学習における課題を発表する。
②エキスパート活動の段階では、Aさんは何々、とグループ内で役割分担を行い異なる学習をする。
③エキスパートグループで、共有し合いながら各々担当箇所のインプットを終えたら、一番はじめのステップのホームグループに戻る。
その後、最初ホームグループで発表された課題に各グループで取り組む。最初に提示された課題を解決するためには、それぞれのメンバーがエキスパートグループで学習してきた内容を発表する必要がある。そのため、協力、コミュニケーション、合意形成を取るといったことが必然的に起こる為協同的な学びができる。
課題を終えたら、グループとしての課題の進め方やそれぞれの活動に対してフィードバックを行う。
・協同的な学びを行う意義をどう語るかについて
全員で課題に向かい、互いに支え合う学習を行うには、それ相応の「価値のインストラクション」が大切になってくる。その考え方を「文化」として根付かせる必要があるからだ。その時、子どもに何をメッセージとして伝えるのかを、ゼミ生でいくつか考えておくべきではないだろうか。
▼<ICT活用・導入編>
・ICTを利用したフラッシュ教材(英単語練習等)
・学習者用タブレットと提示用モニター資料を提示(紙が不要)
・学習アプリの活用(児童に自由に使わせる)
→ Let's 10
Ninimaths 暗算アプリ
トドさんすう
小学生かんじ:ゆびドリル(書き順判定対応漢字学習アプリ)
あそんでまなべる 日本地図パズル
※こういった学習アプリはとにかく子どもにとって楽しく、とっつきやすいものがよいだろう。上にあるLet's 10などはその代表格と言えるものだ(冒頭の写真)。とにかく数字を組み合わせて10にするとバブルが消えて得点が入るという単純明快かつゲーム性の高いもの。これを一日のある時間で子どもに開放したところ、これまであまり他人と関わりをもてなかった児童が友達とコミュニケーションをとる姿が目に見えて増えた、というエピソードを聞いた。これを活用しない手はない。
▼<ICT活用・実践編>
・ICTを使ったShow&Tell
電子黒板に自分の好きな芸能人や歌手,偉人を紹介するスライドを表示して,今まで学
習した英単語や文法を用いて,スピーチを行う学習。子どもがタブレット端末を用いて,
スライドの作成及びスピーチの言葉を考える。スピーチの練習は,個人→ペア→グループ
と段階を踏みながら行い,最終的には全員の前で発表できることを目指す。ペアで録画し
ながら,練習を行ったり,練習を相互に見てコメントし合ったりする活動も取り入れる。
中学校1年生の英語の授業を想定している(長谷川元洋(2016)『無理なくできる学校の
ICT 活用』,学事出版,p108~109)。
・調べ学習をgoogleで。グループに1~2台。
・レクリエーションをICTで。
「違うが勝ち」「連想ゲーム」「あべこべ文章作成」など
・係ポスターをKeynoteまたはパワーポイントで作成。
・動画編集ソフトで、作品を作る。
「○○学級ニュースファイル」など。朝の会で放映。
・読書記録兼読書案内をつくり、共有して、いい本との出会いにつなげる(ワード?)。
・マット運動、縄跳び、跳び箱等の動画撮影による技能向上
・漢字練習・アルファベット練習をedutab(あるいは同機能の物)で。
全員が書いている文字がスクリーンに出る→自分の文字を客観視しながら練習できる。
以上のように、アイデアはたくさん出ました。
問題は、どのような理念の下で、何を選び、どのように実践していくかです。
今後さらにアイデアを模索しながら、協同的な学びの理念のもとで、まとまりのある実践
につなげていく必要があります。
(むらさん)
Comments